


きっかけですか・・・
うーん、大元をたどると、心理学に興味があったんですね。
中学3年の国語の授業で百万回生きた猫という絵本をユング心理学の概念を使って読み解くという授業を先生がやっていて。その授業を通じて、読み解くという行為は面白いし、ユング心理学っていうのは何か自分の年来の謎を解き明かす鍵になりそうだと思い、自分でも色々本を買って読み込んでいったりして、「心理学面白い!」っていう感じだったんですよ。
それで、ユングに興味を持ち始め、ちょっと紆余曲折あったんですが、神秘学的なものにも深入りしていって、気付いたらなかなかのオカルト青年になってましたね。
当時、ルドルフ・シュタイナーにも凄くハマっていて、その関係で日本にシュタイナーを紹介された高橋巌さんという方が、ユイリカの特集でインタビューを受けていたんですよ。その時インタビューしていた相手というのが、心理占星術家という肩書きの鏡リュウジさんだったんです。
初め見たとき、「なんだこの人、心理占星術ってなんだよ?職業なの??」って(笑)
それで、ユイリカの編集部の人選の理由がよく分からなくて、とりあえずどんな人なのか調べようと思い、次の日に本屋さんに本を探しに行ったら、『プシュケーの心理占星術』っていう本を出されていて・・・。
それは、占星術をユング心理学のフレームを使って説明する、あるいは統合するっていう内容だったんですけど、それを読んでみて「面白い!」と思ったのがきっかけですね。
決定的だったのは、リズ・グリーンさんという心理占星術の大家がいるんですが、その人の、『占星学』っていう本が高校の図書館にあったんですよ!
そう、当然誰も借りてなくて。すぐに借りて、授業中も夢中になって読んで。
その本が凄く面白かったんですね。それで心理学もだけど占星術をもっと学びたい!と思って、それが受験そっちのけで大学ノートにホロスコープ解釈を書きまくる原動力になったんだと思います(笑)ちなみに、その頃書き溜めたノート類は今でも大切に保管しています。
大学では哲学を専攻して新プラトン主義のプロティノス研究で卒論を書いたんですが、まず世の中のことを肌で知らないとと思い、親が自営業だったこともあって、卒業後はベンチャー企業を支援する会社に就職したんです。仕事柄、色々な業種業態の企業さんや社長さんと接する機会が多くて、楽しかったですね。
でも、しばらくすると違う面も見えてきました。仕事にも慣れ始めて、色々本音が聴けるようになってくると、うまく成功しているように見える社長さんほど、どこか孤独感のようなものを持っていることが分かるようになってきたんです。それが例えば、「世界が一度めちゃめちゃになってしまえばいい」という願望に苛まれるという形で出ている方もいました。それを他の方に話すと、なんとなく分かる気がすると言われました。
そのうち、人間が創ってきた文明だったり、社会だったりが、大きな自然の力と向き合ったときの無力さみたいなものに、なぜか癒されたりすることもあるのだと考え始めた頃に、だんだんこのまま進んでいくことへの興味が薄れていってしまったんです。
ちょうど、リーマンショックの時期が重なったのも大きかったのかもしれません。つぶれてしまうクライアントが出てきたり。同じ時期に、かつて会社をやっていた父親も死んでしまって、それで何かが吹っ切れたんでしょうね。そこにたまたま占いの仕事してみないか?ってお誘いがあったので、乗ったという形です。
いや、そんなこともないんです。知り合いからもらった仕事をちょこちょこやってみたり、転職活動もしてみたり。でもそうしてしばらくフラフラしてるうちに、今の自分の状態が占いでピタリと説明できることに気付いてしまったんですね。それで占い(特に占星術)にハマり直した、目が開いたというのが正直なところです。
そうした印象を与えるのは、まず情報量が非常に多いこと、次にリーディング設計が自由、というより形式が失われている、という2点に拠っていると思います。具体的には、星座、天体、ハウスといった概念が多重的に折り重なってしまい、それがごっちゃになって、実際に使うときに曖昧になってしまうところが、「ややこしい」という印象につながってしまうんでしょうね。
ただ、その分ほかの占いと比べても、読みが深い。そして応用領域も非常に広いという特徴があるので、基本を習得しさえすれば心強い&興味深いツールとなるのではないでしょうか。
そうですね、まず雑誌の星占いのイメージが強すぎ誤解されてしまってる部分が多いので、それを本質的な考察に基づいて、きちんと組みなおしていくことを大切にしています。一方で、みんなでワイワイやるのも大好きなので、ワークやシェアを楽しみながら勉強していけるような雰囲気を作ることも心がけています。別の言い方をすると、細かなディティールを一つ一つ積み上げていくという工程と、ふわっと全体像をつかむという工程のどちらもそろった、「スケッチ」のような授業にしたいですね。
僕も人間としてはまだまだ未熟ですが、占星術も占いとして未熟なところがあると思います。占星術家が十人いれば、十通りの占星術が生まれるんです。なので、僕も一方的に教えるというよりは、自分なりの占星術を作り上げるお手伝いをワイワイとやりたいなと思っています。ぜひ一緒に楽しみましょう!
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